住宅が完成に成るまでに多くの職人が関わり、その職人の腕の違い
に左右されないで均一な物を造ろうとする考えの1つに工業化住宅
があります。

今では工業化住宅でなくても多くの工業化製品が使われて住宅が
出来ているので、監理する事が昔と較べたら随分と楽になったと思
われがちですが、私がこの世界に入った頃と比較しても楽になるど
ころか、逆に大変に成って来たように感じてしまいます。

その原因を考えてみれば、現在、在来工法と言われる工法でも、
その中身は昔とはガラッと変り、金物を使うことになったり、その
金物を使う方法や種類も多く、又、使用の基準も常に変化している
からでは無いかと思うのですが、

そして職人さんから見れば、設計をする人間が、これまた様々と言
う事になると、三重苦四重苦の状態だと思っていると察するのです
が、さて如何でしょう。

そんな環境の中では、住宅などの場合は設計者が監理をする重要性
が増して来て、更には職人の仕事に対するセンスの見極めが大事だ
と、この何年か感じて来ている事です。