07年06月27日

いたちごっこ

現在は住宅を建てようとする時に換気量の計算が義務付けされています。
換気計算自体は以前も有ったのですが以前の計算は窓を開けると換気が
出来るという考え方の計算ですが現在の計算は窓を閉めた状態での計算
です。

これは開口部にサッシなどを使う事が一般化して建物の機密性能が良く
なった為にシックハウス症候群などが顕在化したのが元になっています。
そして断熱性能を高くして窓を閉めた状態にして生活を送ると今度は結
露が起こって、単に窓を開けただけでは換気が十分に行えない事にも成
りました。結局ある程度隙間を開けないといけない事になってしまった
のです。

今は機械換気を行って各居室に空気取り入れ口を設けて排気の機械を設
置していますから、2時間に1回以上家の中の空気がそっくり入れ替わ
らないといけない計算をしますから。冬に寝室が寒いなどの事も出てき
ています。寒いとか音がするなどと言って機械を止めないで下さい。
自分の体の事を考えてください。計画段階からどのような機械を採用し
たらよいのか良く相談をして家造りをする事が求められています。
07年06月27日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
07年06月26日

動線という考え方

動線を考えて計画をする。この言葉を良く聞きますね。
皆さんもご存知だと思います。人の動きを考えて計画をする。
この考えの元になったのは1916年に三角錫子が提案した「動作経済」
と言う家事労働のムダを省く考え方です。

その頃はガスの普及もそれ程でなく、冷蔵庫などは無いし、今のように
流しの横にガス台も無い状態でした。女性の家事労働は大変な物だった
のです。ましてや現在のように夫が食事の手伝いをするなど殆ど無かっ
た時代です。

そこで女性の地位向上も合わせて動線を短くする考えを示したと言う事
です。現在では設計の要望の1つに動線を短くして欲しい、と言われる
程に動線という言葉が身近になりました。
07年06月26日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
07年06月19日

よしず

夏の風物詩の1つに”よしず”が有りますが、最近見かける事が少なく
なりました。

夏を涼しく過ごそうとする先人の知恵ですが、エアコンの普及でよしず
の世話にならなくても涼しくなるので必要がなくなって来たのでしょう、
そのおかげで人が密集する都会ではヒートアイランド現象が起きて熱風
が吹き、窓を開けていられないようになり、最近の住宅では気密度が高
くなった為にシックハウス対策に室内の換気を換気扇で行わなくてはい
けないように法律で定められ(隙間が有る住宅ではその必要は有りませ
ん。)機械に世話にならなければいけなくなる循環の中で省エネルギー
を叫ばれながら解決策が見つからない現状です。

設計をする上で関東地方であれば夏の風は東南からの風である事を踏ま
えての風の通りを考えて設計するのですが実際に住み始めて窓を開放し
て風を感じながら生活している事などの話を伺った時など嬉しい気持に
なります。

07年06月19日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
07年06月18日

改正建築基準法

あちこちの建築に関するブログで今度の6月20日から建築基準法の
改正が始まり、建築確認申請の審査の流れが今までとは変わる事が書か
れているので知っている方もいると思います。その事は建築を職業とし
ている人の問題であって、建築に素人の自分たちには関係ないと思って
いる人もいるのではないでしょうか?

しかし、そんな事は有りません。住宅の設計打合せをしている時にしば
しば聞かれる言葉に、「図面や画ではでは判らないので、ある程度出来
てから判断したい。」と言う事がありますが、今度の確認申請の厳格化
によってこの事が大きく影響してきます。

今までは軽微な変更として書類上もそのように行う事が出来ましたが、
これからは計画変更申請として追加で申請を出さなければならない事も
起きてくる事も考えられ、変更が許されない可能性も有ると言う事にな
ります。

設計段階での打合せが今迄以上に重要となり、判らない事はそのままに
しないで工事が入る前に解決しておかないとお金や時間が余計に掛かる
ので注意が必要です。

国土交通省
「平成19年6月20日施行の改正建築基準法等について」のHP

http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/h18_kaisei.html
07年06月18日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
07年06月17日

システムキッチン

いつの世でも家に欠かせない物に台所があり家族の食事を作る家の中で
最も大事な所です。キッチンセットもここ30年の間に色々と変化して
来ました。

昔のキッチンセットと言えば流し台とガス台置場のセットで流し台の高
さは80?と言うのが一般的でした。ガスコンロは後から別に買い求め
てガス会社などがセットしていました。
その後外国製品のシステムキッチンが取り入れられ、日本的な感覚で本
来のシステムキッチンの簡易版が出てきました。流し台の長さが決めら
れていて流しの種類がホーローやステンレス、1層式や2層式などを選
ぶ方法でした。1時期は2層式の流し台が流行しましたが元来流しにお
湯を貯めて食器を洗う習慣が無かったためか流行も長続きしなく、
ホーローの流しは物を落とした時などに傷が付いてそこから錆びて来たり、
ホーローは硬いため食器などを落とした時に割れ安いなどで、衰退して
行きました。

現在のシステムキッチンと謳っている機器はより細かく選択できて自分
の好みに合わせられる物が多くなって来ましたので目的を明確にすれば
ジュヤストフィットするキッチンセットを作り上げる事も出来る様にな
りました。

07年06月17日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
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