部屋に畳を敷く事で打ち合わせをしている時に、琉球畳をお願いします
と言われる事が結構多くあります。

いきなり畳表の材料の事を言われるので戸惑ってしまいますが、よく話
を聞いてみると、縁なしの畳の事を指している様です。色々な雑誌など
を見て縁なしの畳を琉球畳と表示している事が多いようで、この様な事
から本来の意味から段々と違った物に変わって行くのではないかと心配
させられます。

そこで、琉球畳ですが、本来は琉球藺草(リュウキュウイグサ)を2つ
に裂いた畳表を使った畳を言います。

この畳は藺が強いので畳縁を使わないので、縁なし畳の事を琉球畳と言
われるようになったようです。しかしこの畳表の琉球藺草の産地は沖縄
地方ではなくて九州、四国、静岡などで生産されているのが現状です。
現在では藺草は中国からも輸入されていますからどれが本当の琉球畳を
指すのか普段接していない我々では目利きは難しいのが現状です。

当然のように国内産は中国産より値段が高いし、工業製品の均一さに慣
れた感覚からすると見栄えも悪いです。そのような事も有りますので実
際の畳を見て貰ってから材料の決定をお願いしています。

こんな事を書いていますが、その内、畳表を返して使うなんて事を知る
人が殆どいなくなって仕舞うのではないかと、ふと思ってしまいました。