毎年この時期になると服喪中の挨拶状が届く事が多くなり、自分が歳を
取った事を手紙の量で思うこの頃です。そして今年も建築界も亡くなら
れた方がいたなぁと手紙を見ながら思っていて、そしてPCに向かい
ヨーン・ウッツオン(Jorn Utzon, Joern Utzon)氏が亡くなられた事
を知り、ちょっとビックリ。

この名前を聞いて建物が思い浮かぶ人は結構な建築通と言えますが、こ
の建築家の名前を知らなくても、オーストラリアのシドニーにあるシド
ニー・オペラハウスを知っている人は多いと思いますが、あなたはご存
知ですか?

ヨーン・ウッツオン氏はデンマークの建築家でこのシドニー・オペラハ
ウスの設計は国際コンペで獲得したのですがその形態ゆえに構造的な困
難さと建築費の増大に伴い着工から竣工まで14年の歳月が掛かり途中
で設計者を辞任した経緯がある建物の設計者ですが、現在はこの建物は
世界遺産になっている程でその為に2003年には建築界のノーベル賞
と言われるプリツカー賞を受賞するに至っている訳です。
因みに日本人では3人が受賞していますが、機会が有ったらお話します
ね。

このブログで過去に邑楽町の設計コンペの事を書いていますが、日本で
は未だ未だ建築が持つ文化度が理解されていないような感じなので
このシドニーオペラハウスの建築を通して建築が持っている社会性が文
化と密接に関係している事を多くの人に考えて欲しいと思う、訃報では
有りました。


設計の休憩室過去記事
「建築を評価する人」
http://shima-sekkei.sblo.jp/article/3321729.html

「邑楽町設計コンペ裁判その後」
http://shima-sekkei.sblo.jp/article/20219021.html



ヨーン・ウッツオン氏訃報
http://www.google.com/hostednews/ap/article/ALeqM5ikmCHVv0stlSnIJYFrpEDVBq8I3wD94OKMGO0

ヨーン・ウッツオン氏とシドニーオペラハウスの動画
http://www.sydneyoperahouse.com/utzontribute_video.aspx

このブログは「設計の休憩室」の
ミラーブログですその為に以前の記事のリンク先は本店の
「設計の休憩室」になっている事をご了承下さい。


08年12月02日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
08年11月29日

風の通り

住まいを計画する時に風が通り抜けるようにしたいと言う要望は結構有
りますが部屋が連続している時など1部屋だけで解決しようとすると無
理が有ります。

そのような場合、写真のような解決方法も有ります。

20081129_01.jpg

この家は南側に個室が有りクロゼットと押入の収納を挟んで北側にもう
1部屋個室という構成です。各個室には2面に窓を設けて通風できるよ
うになっているのですが、より多くの風を通り抜かせたい場合には共通
の押入の引戸を開けるという方法です。

押入を使う時に多くの場合、奥行きが深いために奥に入れた物が中々使
われないという欠点も両面から使えるので、その問題もこれで解消です。
こんな風の通りを良くする為の方法が有ります。
08年11月29日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
08年11月27日

裏付け

2年程前にこのブログで設計事務所に頼む方がハウスメーカーに頼むの
より安いと感じている人がいる事を「逆転」と言う記事で書きましたが、
その裏付けとなる調査結果がありました。

20081127_01.jpg

メガソフトと言うコンピューターソフト会社が住宅建築に対する
アンケート調査を行った結果をウェブサイト上に公開していてその中に
価格が安かったのを設計事務所を選択した理由に挙げたのが有ったので、
私が感じていた事が実際に多くの人が考えていた事と、それ程、違って
いなかった事にちょっと鼻がピノキオ君です。

そんな事で、何となく自信が湧いてきたような・・・。
しかしこれからもその気持に答えられるように頑張らねば (^_^)
という気持です。


「自由度?信頼感?価格?」こだわる施主の選択基準が明らかに
http://www.megasoft.co.jp/publish/enquite200811/


「逆転」
http://shima-sekkei.sblo.jp/article/1469370.html
08年11月27日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
08年11月26日

収納が多い

地方分権の先取りと言う訳でも無いと思いますが、建築の確認申請では
各行政庁によって同じ設計でもこちらの行政庁では適合であちらの行政
庁では不適合になる事がよく有りました。

そのような時の中で建築基準法が改正されて民間で確認申請を行えるよ
うになったのですが、皆さんの記憶にも新しいあの耐震偽装事件が起き
た訳ですが、そのような悪い事ばかりでなくて良い事も有ります。


20081126_01.jpg

20081126_02.jpg


以前ですと住宅等の小屋裏収納について行政庁による見解がまちまちで、
小屋裏収納の場合は余剰空間として取り扱うため、写真のように横から
使用する形態の収納は床面積に算入しなければならない行政庁と算入し
なくても良い行政庁が有りました。
(現在でも行政庁で考えが違う事は有りますけれどもネ。)
しかし現在では民間の指定確認機関では小屋裏収納で有るための要件を
満たしていれば床面積に算入しなくても良いために、収納を多く望む住
まい主には喜ばれる法律の改正となったのでした。
08年11月26日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
08年11月25日

CADの誤解

以前ある所で設計の相談を受けた時の事、設計事務所が使うCADに対
する誤解が有るなぁと感じた事が有りました。

設計事務所の多くがCADを使用しているのが現状ですが(CADが使用
率が100%では有りません、アトリエ系のある事務所では所員のスキル向上
の為に手書を行っています。)一般の人が考えるCADの内容は、プラン
を入力すると自動的に全ての図面が出来上がるので、随分と楽な仕事だと
思われている様なのです。

20081125_01.jpg

確かにこのような誤解を受ける要素はあるわけで、市販されているソフト
の中にはプランを入力すると3Dモデルが出来上がる物も有ります。
しかしこのようなソフトはソフト開発者が考えた部品を組み合わせて出来
上がる家なので、ソフト開発者が考えたルールの上に成り立っています。

ですからこのようなソフトは一定の規制の中で作ろうとする家には便利な
道具ですが、ゼロから考えて造る設計の場合は何の役にも立たない道具で
す。現在見るCGのアニメーション映画の製作を連想すると判り易いかも
知れませんが、設計事務所が使っているCADはこの製作のように1つ1
つの線(CADによっては3Dの部品)を組み合わせて図面が完成するの
だと言う事を、多くの人に理解されればいいなぁと思っています。

08年11月25日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
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