07年10月11日

アンダーカット

ドアの下枠(床に接している部分)を沓摺(くつずり)と言いますが
最近の住宅ではこの沓摺りがあるドアを採用する事は殆ど無くなりま
した。

室内換気を機械で行う事が多いためです。室内換気を機械で行う場合
換気の入口と出口と建物の気積の量を出して換気量の計算をするので
すが出口と入口を1部屋毎に完結する事は無く家全体で行いますので出
口である換気扇は1ヶ所か2ヶ所程で間に合う家が殆どです。

そうすると各部屋の空気を吐き出す出口が必要となりますので、
ダクト形式で換気を行う場合は別として出口の換気扇はトイレや納戸な
どに付ける事がある為に風の道を造る必要があるためにドアの下枠を無
くして床との間を開けて風の道を確保すわけです。
バリアフリー化と合わせての利用なので急に普及してきた手法です。

あるお宅に招かれた時、居間の椅子に腰掛けて話をしている時に風の音
が聞こえていたので今日は随分と風が強い日だと思っていたら何の事は
無く、排気量が多いためにドアの下の隙間から風が通るために音が出て
いた事が有りましたが、
空気量との関係をしっかりと考えた設計にしないといけないと気付かさ
れた出来事でした。
07年10月11日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
家の中には色々な危険が潜んでいる事を今までも何回か此処に書いて来
ていますが、我々設計者側で防げる事と防げない事がどうしても有りま
す。

以前に「バルコニー手摺」の危険な場合を書きましたが、我々ができる
事はどのような場合に危険があるかをお知らせして、防ぐ事です。
しかしバルコニーの場合、バルコニー手摺際に何処かから送られてきた
段ボール箱等を気を付けないで置いて、その箱の上に子供が乗って遊ん
でいて手摺を飛び越えて、転落死した事故が過去にも有りました。バリ
アフリーが言われて久しいですが、老人に対するバリアの事は結構気が
付いて、トイレと廊下の段差や沓摺りの有無などを言われる事が多いで
すが、このように住んでから注意しないと危険な場合も有りますので、

我々専門家がアドバイスした事を忘れないで、自分で安全を確保して欲
しいと思っています。



07年10月10日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
住む人の要望は色々ですがある時代に共通している要望も多くあります。
それが流行とは言えないでしょうが、必ずと言ってよいほどに要望が出
る物にウォークインクロゼットが有ります。

昔の生活では衣替えがあり季節の変わり目に洋服の虫干しをして防虫剤
と一緒に箪笥に仕舞って置く物でしたが、ウォークインクロゼットでは
洋服をハンガーに掛けて置ける為に服の選択が容易に出来る事が好まれ
たためなのでしょうか。

昔、外国から「ウサギ小屋」と揶揄された日本の住宅の広さも昔よりは
広くなり面積に余裕が出て来たからか、又は欧米人の生活を取り入れよ
うとしてなのかは判りませんが、それほどに要望があると言う事です。

そこで、この要望に対して私が確認しておく事が1つ有ります。この
ウォークインクロゼットに窓が必要か否かです。元来、日本の生活様式
に無かった物ですので、住む人が常識と思っている事が様々なので聞い
て置かないと後で大変な事になってしまうからです。

様々と言うのは窓を付けたいと思う人は自然の光が部屋に入った中で選
択したいと思うのと、窓を付けたく無いと思う人は、光が入る事により
洋服が色褪せたり焼けたりさせたくない。と言う事の違いが有ります。

しかし、洋服だけの収納を考えるのであればウォークインクロゼット
よりも奥行きの浅い収納スペースを寝室などの部屋側に扉を付けるよう
にした方のが家全体の面積配分を考えると良い場合も有りますので
バランスを考えて決めた方が良いです。



07年10月09日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
07年10月08日

釘頭のめり込み

木造住宅の工事現場から聞こえてくる音は、昔は大工さんが金槌を打つ
音でしたが最近はコンプレッサーのモーターの音と圧縮空気のが吐き出
される音です。

金槌がエアーガンのように釘を圧縮空気で打ち込む機械に変わった為に
このような音にも変化が表われて来ているわけです。
手で釘を打っていた時には問題にならなかった事がこの機械に変わった
事で注意をしないといけなくなった事に釘頭のめり込みの問題が出てき
ています。

圧縮空気の力が強いために釘の頭が構造合板の表面よりも深く入ってし
まい、本来考えられていた構造耐力が得られ無くなる事が起きます。
ひどい場合は地震などが起きた時に釘が板を貫通してして柱などから
構造合板が剥がれてしまう事もあるわけです。ですから、我々が設計を
して監理をする場合は、設計耐力が得られるように、このような所も
チェックしています。
07年10月08日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
07年10月07日

パノラマ写真

建築の計画をする時に現地に行き、敷地状況を確認する事と同じように
周りの雰囲気などを見たりしますが、記憶に留めて置くためにも周りの
写真を撮ります。フィルムで撮っていた頃は一枚一枚撮ってプリントし
た写真を貼り合わせて見ていたのですが、今はデジタル写真を撮って
パノラマ作成ソフトでパノラマ写真が出来るので便利に成りました。お
かげでこの写真の建築計画ではこの写真を基にしてこちらの面に浴室を
設けて浴室にコーナー出窓を造る事に成りました。ガラスは透明ガラス
です。こちらが南側で庭を造り眺めながら寛ぎたいとの要望を実現する
ために、相手側からの視線をどのようにすると遮る事ができるのか検討
出来たという訳です。

07年10月07日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
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