09年06月03日

出窓の作法

私が以前、外国人専用賃貸住宅を設計した時の事、出窓に対する考
え方が日本人とは180度違う内容で住宅と街との関係を改めて教
えられたと言う事が有ります。

20090603_01.jpg

住宅の計画段階で出窓の要望が有る場合に、室内側から考えた要望
が殆どです。曰く、部屋が狭いので広く見せたい、とか、出窓に物
を置いて飾り棚として使いたい等です。

欧米人の場合には、街行く人の為の飾り窓としての要望で、出窓に
物を飾る場合にも、室内側を意識して置くのではなくて、表側を意
識して物を置くと言う考え方です。ですから、カーテンも出窓の面
に添わすのではなくて、室内壁面に取り付ける付け方でした。

色々な文化や様式が取り入れられて来ていますが、感性までは取り
入れる事は有りませんね。
09年06月03日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
09年06月02日

法律で違う床面積

建築基準法では住宅等の小屋裏に使われる部分の床面積に入れるの
か否かは、天井高1400mm以下にした場合その階の1/2までの場合は
床面積に算入しない事となっていますが、他の法律では少し違いま
す。

20090602_01.jpg

その法律とは不動産登記法でその附則に不動産登記事務取扱手続準
則と言うのが有って、その中に(建物の床面積の定め方)と言う条
文には「天井の高さ1.5メートル未満の地階及び屋階(特殊階)は,
床面積に算入しない。」と書かれています。

あれっ?建築基準法と違う!

法律には、このような事が有るのです。
09年06月02日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
今日は、先日あるコンバージョンの話の相談を受けたので、その詳
細を伺いに、都内某所へ行って来たのですが、久しぶりの朝の通勤
時間帯の電車なので混雑をそれなりに覚悟していたのですが、そん
な事を気にすることも無かった、という程度の混雑ぶりでした。

20090601_01.jpg
(写真はこのところの雨で一気に咲いた気がする、今朝の紫陽花)

そんな感じで目的地に着いて、早速の相談となったわけですが、今
回の計画は、行政の建築課だけで済む話ではなくて、他の課が幾つ
も絡んでくる内容だったので、話を整理するのに結構時間を使う結
果となってしまいました。

話の内容はお話できませんが、このように建築に絡む事で相談をし
に来られる場合、自分で役所に行って相談して、その結果どうしよ
うも無くなってから、私の所に来るというケースが多いです。

そのような場合、役所が一度判断した結果を覆す事は難しいので、
出来る事も出来なくなるケースも有ると言う事を含めて、専門家に
相談する時は早ければ早いほど良いですよ。と、アドバイスして別
れたのですが、さて、これから、役所へのアプローチを念入りに検
討しなければならない週始めです。
09年06月01日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
09年05月30日

阿修羅展

3月31日から上野の国立博物館で始まった阿修羅展。この展覧会
を以前から見る予定にしていたのですが、この興福寺の阿修羅につ
いてTV放送が有る事を知って、展覧会を見てから放送を見るか、
放送を見てから展覧会を見ようかと、思案した結果、放送を見てか
ら展覧会をみる事にしたのですが、

20090530_01.jpg

そうしたら、4月の下旬に新型インフルエンザの事が始まり、行く
時期を逸して、来週には終了してしまうので、今日は雨も続いてい
る事だし少しは人ごみも緩和されているのでは?

などと、予想して夕方出掛けたのです。入場待ち時間が40分と言
う(実質は20分程度でしたが)時間ならば空いているほうなのか
もでしたが、それにしても、あれほどインフルエンザの事が報道さ
れてマスクをした人が多かったのが、嘘のように、マスクしている
人はちらほらという感じで、マスクをしているこちらが何か遠慮勝
ちになるのは、気のせい?

予防するのは自分の事なので何も他人を意識する事も無いのですが
多くの人の身の代わりの早さにはビックリする感じでした。
そんな事はさて置いて館内に入れば多くの人がメインの阿修羅像の
回りに渦巻いて二重三重の人「で時計回りに動いてください!」と
係員が言っても従う人が少ないらしく、係員自らが人だかりに入り
動くという荒業で誘導していました。

像を見た感想はTVで見る像よりも実際の展示は照明が暗く感じた
ので細かい彩色などは良く見えませんでしたが、TVでは顔の部分
を中心に見せていて判らなかったのですが、この像を左側から見た
時に安定感が損なわれていたように感じた事です。何か重心が後ろ
に掛かっているような?

そんな感じを持ちましたが、やはりこのような人込みで無い時に
ゆっくり見たいとも思ったのでした。でも、像の後ろを見る事は、
今後は出来ないのですね。
09年05月30日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
09年05月29日

軒樋

現在の建物に当たり前のように付いている軒樋(のきどい)ですが、
この樋が軒先に何時ごろから付くようになったのか、ハッキリし
た事は判っていません。

現在屋根の先端の意味で使われている「軒」の文字も昔はこの字で
はなくて「檐」(シフトJISコード 5C79)の文字が使われている事が
知られていますが、この文字の変遷もハッキリした事は分かってい
ないようです。

20090529_01.jpg

20090529_02.jpg


そんな軒先に付いている樋(とい)ですが、その起源を伺わせるよう
な物がこの写真の民家に有ります。このような建て方を「2棟造り
型」とか「分棟型」とか呼ばれていて2棟に建てられた家の軒が接
した所に「樋(ひ)」と呼ばれる木に溝を掘った物が有り、
雨が降った時に屋根から流れてきた雨水をこの樋で受けて屋外に流
す仕組みになっています。

表には甕を置いてあり、雨水を溜めるようになっていて、水の確保
もできるようになっているのは、樋が先か甕が先かの思いも出て来
そうです。
09年05月29日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
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