昨日18日、税理士会長野支部と税理士協同組合とが共催し、県庁の前にある長野市を代表するホテル長野21で有料特別研修会を開催しました。講師は中央大学商学部教授大淵博義先生、講義は「役員給与・交際費・寄付金を巡る諸問題〜同族会社の行為計算の否認規定にも関連して〜」で、受講者は194名(長野支部143名、新潟高田支部10名、長野県内5支部41名)、一テーブル二人席でありました。高野支部長の発案とのことで、とても良い研修企画でありました。


(6時間の講義)

 朝10時から午後5時まで大淵先生お一人であり。短時間ではお人柄は感じ取れませんが今回は6時間で先生の税法への熱い思いが感じられました。先生は国税OB、しかも税務訴訟担当で、現在は大学教授となられた経緯から、立場の違いから見る課税当局の判断に言及され、特に裁判官の租税判断への苦言、不服審判所を含め制度変化に触れるなど掘り下げた講義で、飽きることがありませんでした。


(分かりやすい税制を望む)

 役員給与の「事前確定届出給与」「定期同額給与」の制度について大淵先生の話をお聞きし、改めで不適切な制度であることに怒りを覚えました。弁護士会からは「不適切なら何故、訴訟などの行動を起こさない、なぜ唯々諾々と受け入れるのだ」といわれ、公平な課税負担を求めることから致し方ないとも考えられますが、理論構築は弱いなど、頭の中は混乱しています。ただ税制は納税者から見て分かり易く制度であるべきと考えます。米国のレーガン元大統領時代の税制抜本的大改正を日本でも望みます。


(自分の給与は誰が決める!)

 現行の役員給与は税務署に毎年届けでなければ損金にならない。中小企業の事業家は国家公務員ではない。企業の発展を願い、業績を向上させることに日夜苦闘しています。得られた利益から得られるべき報酬が「お上」のご意向に添わなければということは「官尊民卑」そのものではないか。人を性善説でみるのか、性悪説でとらえるのかの違いでしょうか。



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