最近、思うこと。まちづくり3法の改正について、皆さんはどのようなご意見をお持ちなのか、是非ともコメントを頂きたいと考えています。
 改正まちづくり3法は郊外でのSC出店を抑制し、中心市街地既存商店街の活性化を図ろうというものです。果たして、改正の目的が達成されるのはいつになるのでしょうか?
 中心市街地活性化法が平成10年7月24日に施行されてから、早や8年が経過しようとしています。この法律の目的は、?市街地の整備改善、?商業等の活性化を一体的に推進することによって、空洞化(というよりも「地盤沈下」と言うべきかもしれません。)の進行している中心市街地の活性化です。国の策定した基本方針に基づき、市区町村行政が基本計画を策定し、官民一体となって開発しようと言うものです。
 しかしながら、過去に「特定商業集積の整備に関する特別措置法」が施行された時も、同じような手順を踏んで計画策定したものの、いざ実行の段階になると、一向に進展しない地域が多くありました。その理由を挙げてみますと、下記の内容などが挙げられます。
?行政主導型であったため、商業者の気運がバラバラ で、行政任せ。(市は何をやってくれんだい?)
?計画通りの核店舗(大型店)が来てくれない。
?地権者がまとまらない。
?開発区域内の商業者が権利者であると同時に営業 者であり、今日までの負債が山積みなため、現状資産を売却もしくは補償してもらっても、まだ負債が残る。これに再開発のための借入を合計して、果たして 再開発後の売上高で返済しきれるか疑問である。
?後継者がいない。(実子はいるが、すでに他へ就職しており、我が家に帰って商売を継ぐよりも収入が安定している。)等などです。
 
 法廷再開発(都市再開発法に基づく市街地再開発事業等)以外の手法には潤沢な支援策がまだまだ不足している中、商業施設が成立するための原理原則を無視して、法廷通りの手順で再開発を推進しても、開発後の施設(店舗)が成功するか否かに関しては、かなりの疑問が残るのです。
 再開発しなければならない理由は、極論すると以下の2つに集約されます。
?国土交通省スタンス:街並みの整備(防災、景観等)
?経済産業省スタンス:地盤沈下した商店街の活性化(客数、売上高のアップ等)

 これらには、手法から論じていくと矛盾する項目が挙がってきます。つまり、街並みの整備をすることと、集客力がアップすることとは何らの相関関係もなく、まずは、商業集積としての「集客力を増進するためには、どうしたらよいのか」から計画立案することが先にありきであると思います。
 その「先にありき」とは何であるかついては次回に「独り言」してみようと思います。