外部にいわゆる木製製作建具を使うということは結構勇気のいることだと思いました。
狂う、腐る、高価、という3Kが揃って現在では新築住宅のほとんどに既成のサッシが使われています。

それでも立派な古民家には情緒漂う木製建具が使われていて目を引きます。

それで我々設計プロジェクトは思い切ってこの家には北側の一部を除いてすべて
木製建具にすることにしました。

地元の山田木工さんという親子二代で仕事をされている会社が担当して
くださったのですが、「木は生きている」ということを造る側も私たちも施主側も
身に沁みて実感、理解したと思います。

当然スムーズな開閉を期待していたのですが、ガラス戸、網戸、までは何とか
よいものの最後の雨戸がなかなか閉められず、何度も何度も経験して
1年後やっと慣れたという状態でした。

冬場に造ったので開け閉めはきつく、ずいぶん苦情が出ましたが、
夏場になれば乾燥し、木が縮むので開閉はずっと楽になるということで
がんばりました。おかげで一番大きな雨戸もなんとか操れるようになりました。

ベランダも冬場など誰も訪れない時は手摺の内側に雨戸を繰って防犯を徹底します。