日本M&Aセンターの会議で学んだのは「企業の生き残りは、息子がいるのなら事業承継策、他人に譲るならM&A・営業譲渡のどちらか」ということであります。


(パラダイムシフト)

 現在、日本の中小企業が直面している時代の変化は、
1,2012年問題
・団塊の世代の経営者が65才を迎え、+−5年で引退すること
・後継者不在企業が50%であることで
・後継者問題が、いよいよ本格化する
2,少子化
・これから毎年1%の人口が減少すること
・10年ですべての企業の売上が10%ダウンすること
・それに加えて、高齢化により可処分所得、消費が減少する
3,世界的なパラダイムシフト
・「金融絶対主義」が崩壊する


(M&Aの対象企業は)

 中小企業の生き残り策であるM&Aの絶対条件は黒字企業であることであります。マーケットが縮小している今、毎期黒字決算を重ねることは困難でありますが、経営者は歯を食いしばって、地域の雇用を守る決意が求められます。
 全国の全法人270万社として、大企業・上場企業と従業員10名未満の零細企業を除くと中堅中小企業は30%81万社となります。その内黒字企業は30%の24万社であります。その内後継者が未定の企業数は12万社であります。この12万社が生き残れるかが日本の未来を決める事となります。


(12万社の生き残り)

 後継者未定の12万社生き残りは、従業員を平均50名とすれば、6百万人、家族4名なら2千4百万人の生活が成り立つか否かの問題であります。大げさに言えば、日本という国の浮き沈みにかかわります。中小企業をお客様としている税理士の役割は重い。


(税理士の役割)

 昨日、私の事務所に書籍「テキトー税理士が会社を潰す」(著者:税理士・山下明宏、発行:幻冬舎)が贈られて来ました。その後書きの文書に込められた「全国税理士に向けられた山下先生の願い」に心打たれましたのでここに紹介します。

祈りを持って、中小企業に接するのは、私たち税理士しかいないのだ。
テキトー税理士は目の前の数字を整理するだけ、
税務署は、申告書のミスを指摘するだけの役所仕事。
本当の税理士は違う。数字に表れない経営状態まで見通し、助言する。
経営者の背中についたホコリを、そっとはらってあげる。
法律で想定された業務では解決できない課題にも取り組み、
企業の繁栄のために、力を尽くす。
これが、私たち税理士の祈りである。
少しでも、その祈りがあなたに伝われば、幸いだ。


長野GODO税理士法人 http://www.tkcnf.com/hoshino/pc/
NPOシニアのための財産と生活を守る会 http://plaza.rakuten.co.jp/sinianagano/