長妻厚労相 年金記録問題で新たな調査指示
≪「解明済み」とされてきた死亡者の年金記録を調べ、遺族に受給権がないかどうか調べる。≫

国民年金の場合は保険料納付要件、厚生年金の場合は被保険者中なら保険料納付要件が遺族年金受給権発生の第一観点であるが、これはモレていない人のものでも越えられない観点である。しかも、国民年金の遺族範囲は狭く、「遺族に受給権がないかどうか」の結果はそれほど思わしくはないかと考える。
これを期に、「遺族給付」はこれでよいのかどうかなども視野に入ってくるのだろうか。近年の傾向は、遺族年金制度の比重を少なくしていくものである。(女性の経済的自立度に合わせて)


≪国が保障する最低限度の生活とは何か≫

「無年金者」問題において、300月基準が再検討されてはいる。特別便等の関連で、記録は見つかったものの、それで年金が支給されるようになった人はほとんどいない。もともと保険料を納めてこなかったという人が多いが、あと数ヵ月足りないという人もいる。国民年金の任意加入は70歳までということであるから、300月基準もさることながら、任意加入可能年齢を伸ばせばと思うのである。
また、今回の全国民的なアプローチで、初めて任意加入制度を知ったという方も少なくない。60歳の資格喪失時にそのことを説明(力説)してくれておれば、というクレームは実に多い。

実際には、日本中踊りまくっていたバブル期をはさんでいるので、そんなシオらしい方ではなかったと考えるが、今は今である。保障さるべき方である。

最低保障年金という案があるが、私はそれと生活保護とを解消させたらどうかと思う。生活保護の年金化である。最低保障されているし、また所得によるカットも合理的にされる。

ところで、民主党が選挙に圧勝したときに、記者の質問に対して岡田氏が三権分立の否定を明確にしたことが爽やかであった。「三権分立」というと、誰もが観念的にそうでなければならないと教科書で覚えるものだが、日本は議院内閣制であるから行政は政治に属すると述べたのである。勉強しても役に立たなかった自公政権時代であったが、民主政権では国民は勉強しなければならないようだ。