衣を更に重ね着るべきという、寒い如月(きさらぎ)を過ぎると、
草木の芽がいやましに生い茂るという、弥生の月です。

3月6日の啓蟄の頃から、蟲は地中から這い出す陽気で、桃の花が咲き始め、
鶯がさえずり始めるといわれています。

地球温暖化とはいえ、今年の節分までの木気不及の気を受けて、雪に霜降り、
寒さがぶり返しますので、草木や花の開花は遅れそうですね。^^;

2008年の傾向にも書きましたが・・・
今年は火気大過で、夏は炎熱となりますので、春の期間は短くなる傾向が働きます。

「暑さ寒さも彼岸まで」ということわざがありますが、3月初旬は暖かくなっても、
急に天候が冬に逆行するような寒冷や雪の日もあることでしょう。

冷えと風邪には、くれぐれもご用心を。
暖房よりも衣服を暖かく着て、お部屋の加湿を十分にして下さいね。^^v

今年の彼岸の入りは、3月17日。
三日後の20日が春分で、昼夜の長さが等分し、陰陽調和する日です。

春分・秋分は、太陽が真東から出て真西に沈む日で、古来から太陽信仰の上からも、
非常に重要な節目に日とされてきました。

「日の願」という言葉もあり、これから「日願」になったとも言われています。
「日天願」と呼ぶ地方もあるそうですね。

彼岸(ひがん)とは「彼の岸」ですので、「岸の向こう」。
此岸(しがん)であるこの世の向こう岸とは、つまりあの世で、悟りの世界のことです。
彼岸は、サンスクリットではパーラミター(波羅蜜多)といいます。

様々な苦に悩む煩悩の世界(此岸)に対する言葉ですが、日本では、お彼岸には墓参りし、
既に彼岸の世界へ行った人たちを供養するとともに、まだ辿り着けずにいる人たちに、
早く向こうへ辿り着けるように祈る、というのがこの彼岸の仏事の趣旨となります。

春分・秋分の時期にこの彼岸法要を行うのは、太陽が阿弥陀如来の浄土の方角である真西に
沈むためであるといわれています。
真西に沈む荘厳な太陽を仰ぎ見て、阿弥陀浄土を観じるのには最適の日ですし、
迷っている霊にとっては太陽の方角が成仏への進むべき道ということになりますね。

歴史的には、大同元年(806年)に、早良親王の霊を慰めるため行われたのが最初とされ、
平安時代以降、ずぅっと続いて来た日本の伝統行事です。

供養の心は持ちつつも・・・私はこの頃、灼熱の国に往っております。
蓮華部上座仏教の寺院や国技道場に居るか、はたまた紅灯の巷に居るのか?(笑)
炎暑の陽気を蓄えつつ、長男との旅と遊行(ゆぎょう)を楽しんできます。^^v

不動尊の日には帰国予定ですが、どうか3月のご相談・ご予約はお早めにお願いします。m(__)m
春分を過ぎれば、「玄鳥至り雷声を発す」とありますので、ツバメとともに帰り来て、
帰国一番、稲妻の疾さで、闇を切り裂く稲光の如き仕事振りをと。(笑)