2007年、団塊の世代の大量退職とともに、日本は高齢化社会から高齢社会に移行したそうです。高齢になると、どうしても認知力などが低下します。そのため、詐欺の被害や不当契約の被害にあいやすくなったり、財産管理がおぼつかなくなったりします。
 
 そういったことから社会的な保護を受けることができるように、成年後見制度があります。高齢者や障害者に対する差別をなくし、自己決定を尊重するとともに、取引の安全と本人の保護を目的とするための法律でもあります。

 法定後見と言って、本人の事理の弁識の程度に応じて、家庭裁判所にこれを決めてもらう方法があります。また、本人の意思で事理の弁識がはっきりとしているうちにあらかじめ後見人を決めて契約しておく任意後見という方法もあります。

 任意後見制度の場合は、契約内容を公正証書にして登記した上で、本人の事理の弁識が不十分になったとき、本人の意志で後見開始を決めることもできます。ちょっと記憶力が怪しくなったり、認知力が低下した時から開始でき、家庭裁判所で後見監督人を決めてもらいます。
 任意後見は特に本人の意思が優先され、後見人を自分の信頼のおける人に頼めるうえに開始の時期も自己決定できる制度ですが、まだあまり利用されていないようです。

 社会的な認知が低いこと、法定後見にある取消権がないこと、財産管理のうえで迅速性にかけることなどが指摘されているようです。迅速性については財産管理委任契約などとあわせて利用することで補うことができますが、受任者を完全に信頼してこそなしうる契約なので、この制度が受任者に悪用されないことを強く願います。しかし、これからの時代を心穏やかに過ごす上で、こういう制度があることも知っておくと良いかもしれません。
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07年10月03日 | Category: 家族関係・相続・遺言
Posted by: sakata
 相続時清算課税制度について少し書き加えたいと思います。生前贈与の場合、普通贈与税が課税されます。贈与税は控除額が少なく税率も高いため、一般的にはあまり生前に贈与を行なうことは少なかったようです。
 しかし、贈与する側としては、自分の意思のはっきりとしているうちに、将来自分の介護をゆだねたり面倒を見てもらうという負担をつけて、特定の人に予め贈与しておきたいという気持ちもあります。遺言を残すことも一つの手段ですが、生前贈与であれば贈与を受ける側(受贈者)にとっても確実性を高くすることができます。
 特に不動産などの場合は、相続人が複数いるときなど、相続の際その分割が複雑になってしまう可能性も残ります。被相続人が存命中に贈与をしたほうが、後々禍根を残すことも少ないことが予想されます。

 他にも、生前の贈与にはいろいろなメリットがありますが税金面での負担が大きいためあまり活用されていませんでした。このような場合のために、相続時清算課税制度が設けられました。贈与する側が満65歳以上で受贈者が20歳以上であればこの制度を選択することができます。この制度を利用することにより、被相続人の意思がはっきりとしているうちに、不動産などの財産についての贈与の可能性も検討できるようになりました。

 この制度を選択するかどうかは、事前にそのメリットとデメリットを調べてみる必要がありますが、上手に利用することで相続時に起きるいろいろな問題を回避することも可能です。
 親族間の関係が希薄になっている現代において、相続に関わる問題も急増しています。満65歳を過ぎたら、将来を考えてこのような制度を選択することも視野の中に入れてみてはいかがでしょうか? 
ホームページ:http://www.counselling.co.jp/ 
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07年08月02日 | Category: 家族関係・相続・遺言
Posted by: sakata
 少子化・高齢化社会は、今、少子・高齢社会になろうとしています。その中で、今までの時代では起こり得なかったいろいろな新しい問題が今起きてきているようです。特に相続に関する問題はこれからますます複雑になりそうです。子どもの数が減少している上に、親族間の関係が薄れてきている時代です。遺言はかつては富裕層が作るものといった認識が大きかったようですが、今はむしろ庶民も作る必要が求められるようになりました。
 そのような時代の中で最近ご相談が多いのが負担付贈与契約や死因贈与契約、また相続時清算課税制度に関わるものです。親族の介護が必要となったり、遠隔地にいる親族が介護に非協力的、あるいはわずかな財産を老後どのように運用していくかなど相談内容は多岐に渡っています。

 生前贈与の場合、普通贈与税が課税されます。贈与税は控除額が少なく税率も高いため、一般的にはあまり生前に贈与を行なうことは少なかったようです。しかし、贈与する側としては、自分の意思のはっきりとしているうちに、将来自分の介護をゆだねたり面倒を見てもらうという負担をつけた贈与契約を結び、特定の人に予め贈与しておきたいという気持ちもあります。遺言を残すことも一つの手段ですが、生前贈与であれば贈与を受ける側(受贈者)にとっても確実性を高くすることができます。
 特に不動産などの場合は、相続人が複数いるときなど、相続の際その分割が複雑になってしまう可能性も残ります。被相続人が存命中に贈与をしたほうが、後々禍根を残すことも少ないことが予想されます。

 他にも、生前の贈与にはいろいろなメリットがありますが税金面での負担が大きいためあまり活用されていませんでした。このような場合のために、相続時清算課税制度が設けられました。贈与する側が満65歳以上で受贈者が20歳以上であればこの制度を選択することができます。この制度を利用することにより、被相続人の意思がはっきりとしているうちに、不動産などの財産についての贈与の可能性も検討できるようになりました。
 この制度を選択するかどうかは、事前にそのメリットとデメリットを調べてみる必要がありますが、上手に利用することで相続時に起きるいろいろな問題を回避することも可能です。
 親族間の関係が希薄になっている現代において、相続に関わる問題も急増しています。満65歳を過ぎたら、将来を考えてこのような制度を選択することも視野の中に入れてみてはいかがでしょうか? 
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07年05月07日 | Category: 家族関係・相続・遺言
Posted by: sakata
 別のブログにも同じ内容を書き込んだのですが、考えて見ればこちらのブログにも入れておいたほうが良い内容のようですので、書き込む事にしました。

 最近、女性からの遺言の作成依頼が増えているというお話を先日、記しました。もう一つ、相続に絡んで増えているのが、この死因贈与契約に関するご相談です。
 例えば、「介護をしてくれるなら遺産を全部残そう!」といったような約束を口約束でしても、遺言がない場合には法定相続になってしまいます。それを、契約書や公正証書にして、第3者も納得するようにする方法です。

 遺言であれば、被相続人が亡くなって、相続人は始めてその内容がわかります。また、遺言状は日付の新しいものが効力を持ちますので、後から書き換えてる事もできます。その点、死因贈与という契約にしておけば受贈者も承諾していますので、遺言書がなかったり書き換えられたりといった心配がほとんどありません。

 最近は、離婚に関わる中で、財産を子どもに残す方法についてのご相談も増えています。そんなときにもこの契約は便利な面があります。

 家族関係の問題が増えていくなか、親族の和を保つためには、こんな知恵も必要な時代になったようです。
07年02月17日 | Category: 家族関係・相続・遺言
Posted by: sakata
 年末になると、遺言に関するご相談が増えます。一年の最後になると、いろいろと今後を考えるからかもしれません。
 最近は、特に女性から遺言状の作成や相談を依頼されるケースも増えました。少子化や離婚の増加など、女性が以前とは大きく価値観を変えているからではないかと思います。
 昔であれば、家督を誰が継ぐか?あるいは財産をどのように分配するかということが、遺言状の目的であり、内容でもありました。しかし、最近は内容の中にいろいろな心情のこめられたものも多いようです。
 女性からの依頼で多いのが「離婚したかったけどできなかったので、せめて親から受け継いだ財産だけは夫に渡したくない!」といった内容です。人には言えない程のご苦労があったことが予想されますが、そういう意図の遺言状を遺されたご主人は果たしてどう思うか、考えさせられます。

 相続と人間関係は切り離せないようです。遺産分割協議書を作成する上でも、「欲しいのはお金ではなく心だ」といった場面に遭遇します。例えば、介護に関る寄与分についても、「介護していた時の苦労をわかってくれさえすれば、財産は法定通りで構わないのだが・・・」といったケースです。
 良い人間関係を作ることが難しくなった現代は、相続に関わる問題も増加しているようです。問題が起きた時、まず、人間関係の改善を図る事に視点を置くことが大切な事ではないかと思います。

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06年12月23日 | Category: 家族関係・相続・遺言
Posted by: sakata
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