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08年11月29日

風の通り

住まいを計画する時に風が通り抜けるようにしたいと言う要望は結構有
りますが部屋が連続している時など1部屋だけで解決しようとすると無
理が有ります。

そのような場合、写真のような解決方法も有ります。

20081129_01.jpg

この家は南側に個室が有りクロゼットと押入の収納を挟んで北側にもう
1部屋個室という構成です。各個室には2面に窓を設けて通風できるよ
うになっているのですが、より多くの風を通り抜かせたい場合には共通
の押入の引戸を開けるという方法です。

押入を使う時に多くの場合、奥行きが深いために奥に入れた物が中々使
われないという欠点も両面から使えるので、その問題もこれで解消です。
こんな風の通りを良くする為の方法が有ります。
08年11月29日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
08年11月28日

環境空地

私の事務所が有るここ世田谷区では集合住宅を敷地面積が1000平方
メートル(このように全角文字で表さないで単位記号で表すとブログ上
では単位記号にならないので)以上の敷地に建てる場合は環境空地と言
う公開空地を設けなければいけない条例が有ります。

20081128_01.jpg


なので、少し大きいマンションなどには写真のような緑化した場所が必
ず有って、ここにベンチなどが設けてあり皆が使えるようになっている
のですが、ここに腰掛けている人を見かけた事が無い。

20081128_02.jpg

ん〜、やっぱり腰掛け難いですよね。何となくマンション住人の目が注
がれるようで。

何故って?

だってこの敷地はマンション住人の自主管理なのでこの土地は自分達の
物だぞ!! という感じがするんですよね。

と、まぁそんな事はさて置いて。

この環境空地は緑化や樹林保存が義務付けられている為に、街に潤いを
与えているのは事実で、世田谷は緑が多いという印象を持たれている面
目躍如というところでしょう。そんな通勤途中の秋のひとコマでした。
あっ、2コマか・・・。
08年11月28日 | Category: 日記
Posted by: shimasekkei
08年11月27日

裏付け

2年程前にこのブログで設計事務所に頼む方がハウスメーカーに頼むの
より安いと感じている人がいる事を「逆転」と言う記事で書きましたが、
その裏付けとなる調査結果がありました。

20081127_01.jpg

メガソフトと言うコンピューターソフト会社が住宅建築に対する
アンケート調査を行った結果をウェブサイト上に公開していてその中に
価格が安かったのを設計事務所を選択した理由に挙げたのが有ったので、
私が感じていた事が実際に多くの人が考えていた事と、それ程、違って
いなかった事にちょっと鼻がピノキオ君です。

そんな事で、何となく自信が湧いてきたような・・・。
しかしこれからもその気持に答えられるように頑張らねば (^_^)
という気持です。


「自由度?信頼感?価格?」こだわる施主の選択基準が明らかに
http://www.megasoft.co.jp/publish/enquite200811/


「逆転」
http://shima-sekkei.sblo.jp/article/1469370.html
08年11月27日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
08年11月26日

収納が多い

地方分権の先取りと言う訳でも無いと思いますが、建築の確認申請では
各行政庁によって同じ設計でもこちらの行政庁では適合であちらの行政
庁では不適合になる事がよく有りました。

そのような時の中で建築基準法が改正されて民間で確認申請を行えるよ
うになったのですが、皆さんの記憶にも新しいあの耐震偽装事件が起き
た訳ですが、そのような悪い事ばかりでなくて良い事も有ります。


20081126_01.jpg

20081126_02.jpg


以前ですと住宅等の小屋裏収納について行政庁による見解がまちまちで、
小屋裏収納の場合は余剰空間として取り扱うため、写真のように横から
使用する形態の収納は床面積に算入しなければならない行政庁と算入し
なくても良い行政庁が有りました。
(現在でも行政庁で考えが違う事は有りますけれどもネ。)
しかし現在では民間の指定確認機関では小屋裏収納で有るための要件を
満たしていれば床面積に算入しなくても良いために、収納を多く望む住
まい主には喜ばれる法律の改正となったのでした。
08年11月26日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
08年11月25日

CADの誤解

以前ある所で設計の相談を受けた時の事、設計事務所が使うCADに対
する誤解が有るなぁと感じた事が有りました。

設計事務所の多くがCADを使用しているのが現状ですが(CADが使用
率が100%では有りません、アトリエ系のある事務所では所員のスキル向上
の為に手書を行っています。)一般の人が考えるCADの内容は、プラン
を入力すると自動的に全ての図面が出来上がるので、随分と楽な仕事だと
思われている様なのです。

20081125_01.jpg

確かにこのような誤解を受ける要素はあるわけで、市販されているソフト
の中にはプランを入力すると3Dモデルが出来上がる物も有ります。
しかしこのようなソフトはソフト開発者が考えた部品を組み合わせて出来
上がる家なので、ソフト開発者が考えたルールの上に成り立っています。

ですからこのようなソフトは一定の規制の中で作ろうとする家には便利な
道具ですが、ゼロから考えて造る設計の場合は何の役にも立たない道具で
す。現在見るCGのアニメーション映画の製作を連想すると判り易いかも
知れませんが、設計事務所が使っているCADはこの製作のように1つ1
つの線(CADによっては3Dの部品)を組み合わせて図面が完成するの
だと言う事を、多くの人に理解されればいいなぁと思っています。

08年11月25日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
08年11月24日

工期

昨日は全国的に勤労感謝の日で休日となっていて、この日の趣旨は
「勤労をたっとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう。」と法律で
定められているようですが、どうゆう訳かそのような感じには成らずに
現場にて職人さんを叱咤激励の日と成ってしまいました。

20081124_01.jpg

現在進行中のコンバージョン工事が予定した工程どおりに進まずに遅れ
ているので、職人には休日も作業をするように工務店に申し入れての結
果だったので、こちらも休んでいる訳にいかないので、現場で監督を邪
魔しないようにしながら現場立会いを行った訳です。

このような改修工事で木造の場合は構造を露にした時に問題点が見えて
くる事が多く、今回も次から次に問題が出てきて構造の強化を図ったの
ですが、その強化がそのまま工事費に反映させる事は住まい手に負担が
かかるわけで、設計者としては負担を最小限に抑えながら効果を発揮す
る事を考えるので全体予算を考えながら工事を進めるので難しい舵取り
の工事では有りますが、休みに作業をしてどうにか目処が付いて来たの
でした・・・。
08年11月24日 | Category: 工事
Posted by: shimasekkei
08年11月22日

夫婦関係

今日は11月22日で「いい夫婦の日」です。一年中毎日のように何か
の日が有るので特段棠と言う事は無い、と言う声も聞かれそうですが
言葉に掛けて何かをするのは日本人の得意とする所ですから、さらっと
受け流して頂いて・・・。

と言う事で、普段から住宅設計を中心としている私としては、健全な家
庭生活が送れるための器を提案するために、色々な情報には普段から気
を付けています。
その中で、このいい夫婦の日に合わせるように博報堂総合研究所から
ここ20年間の夫婦関係の変化の調査の結果が公開されているのを読み
ました。

このレポートから夫が思っている事と妻が思っている事のズレが判りま
すが、まぁ、それはそれでよくある事と言えなくも無い・・・。
しかし、ここから何を読み取って提案できるかが私の問題として有る訳
で興味深いレポートでは有りました。


博報堂総合研究所 
http://seikatsusoken.jp/

生活総研 Research News 2008.11.20
http://seikatsusoken.jp/pdf/release/20081120.pdf
08年11月22日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
08年11月21日

リフォームの床

室内の床材はシックハウス症候群の話が出始めた頃からカーペットを選
択されることが少なくなり木の床材が多くなって来ましたが、それに伴
い共同住宅などで下階との音の問題が発生しています。

以前RC造の共同住宅で上下階や隣の音の事で相談を受けた時の事、
夫々の住まい手の生活時間帯の違いによって普段なら気付かないような
音でも問題になることが有りました。
その共同住宅の床の構造は日本建築学会が定めている遮音等級のL-45
と言う上級レベルの遮音性能の床仕上げでしたが、生活音が気になるとい
う事でしたので、防音する事を提案して音をうるさく感ずる側の部屋に防
音対策を施して問題が解決しました。

20081121_01.jpg
この写真は記事の共同住宅では有りません。

この共同住宅の場合には賃貸で有った為にこのような工事が可能でしたが
分譲マンションなどの所有権のある共同住宅の場合などはこのような工事
は難しいので、マンションでリフォームをする時には注意が必要です。
08年11月21日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
08年11月20日

ファイバーテープ

最近の住宅の壁の仕上げはクラックが嫌われ、その上工期の短縮を図る
ために塗り壁が少なくなってきていて、その傾向が室内の壁仕上げにも
有って、塗り壁よりはクロス貼という選択をされる事が多いです。

打合せをしているある時に、和室の壁の仕上げ材の話になり塗り壁の話
をした所、大変に驚かれた事が有りました。その方の話ですと今までに
和室の壁の話の時に塗り壁だと思っていると、いつもクロス貼を勧めら
れたと言う事でした。

20081120_01.jpg

そんな塗り壁のクラックを防止する為に、石膏ラスボードの継ぎ目など
には写真のようにファイバーテープを貼って下地をしっかりと固定して
下地造りをしてから下塗りを行うように設計で指定しています。
そして、設計通りに施行されているのか監理で確かめたのがこの写真で
す。
08年11月20日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
08年11月19日

コンパネ

合板は色々な種類が有ってその中の1つがコンパネと呼んでいる合板な
のですが、このコンパネが合板だと思っていると聞いた事が有りました。

コンパネとはコンクリートパネルの略でコンクリートを流すための型枠
を造るための「型枠合板」の事を指していて合板の片側表面に樹脂塗装
を施してコンクリート面を平滑に仕上げるように加工されている合板が
一般的です。
何故一般的かというとコンクリートの仕上げ面を打ち放しのような仕上
げにしない時などは加工をしていない合板を使いますので、表面加工し
た合板だけがコンパネでは無いためです。

20081119_01.jpg

コンクリートの仕上げ面を平滑にしないで木目を出す仕上げを行う場合
などは、木目を出す板(杉板などが使われる事が多い。)をパネル状に
して型枠を作る方法も有って、コンクリートの仕上げ1つでも様々な事
が考えられています。
08年11月19日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
バルコニーの床に用いる材料は様々な物が有りますが、法律の制約の中
で使えない材料も有ります。

20081118_01.jpg

そんな制約の中でバルコニーを広く気持の良い場所とする為に、
ここ世田谷KSMでは今回はFRPグレーチングを使用することにしま
した。この材料を使う事により建築面積に関わる制約から開放されて自
由な空間を造る事が出来ました。

20081118_02.jpg

実際、建物を引き渡してからの使用感を伺うと、今まで経験した事がな
い為に最初は少し緊張して歩いていたそうですが、すぐに慣れて、今で
は何の違和感も無く歩いていると言うお話でした。
08年11月18日 | Category: 設計
Posted by: shimasekkei
08年11月17日

さしがね

漢字で書くと「指矩」と書き、他の呼び方では”かねじゃく”「曲尺」
とも言います。この道具、大工さんには無くてはならない重要な道具で
この指矩1つで寸法の取り方を駆使しています。

20081117_01.jpg

この道具で長さを測ったり直角を出したり丸太の円周を出したり正確な
45度を出したり出来る優れものなのです。昔はこの指矩の持ち方一つ
で大工の腕が判ったと言われていたそうですが、私はそこまでは未だ判
りませんが、他の見方で大工の腕を見ています。

そんな指矩ですが大工さんの殆どが現在でも尺の目盛の物を使っていま
す。建築現場では現在でも尺貫法が現役で活躍しています。

余談ですが、影で人を動かして何かをさせる事を、「誰かのさしがねだ
ろう」と言う言葉が有りますが、この言葉、諸説あるようですが
私が思うには、舞台などで影から蝶や鳥などを吊って操る針金の事を
「さしがね」という事からこの言葉が生まれたと言う説が有力だと
思っていますが、あなたは如何ですか?
08年11月17日 | Category: 工事
Posted by: shimasekkei
我が事務所のウェブサイトの再スタートをはじめてから丸2年になろう
としているので、そろそろリニューアルをしなけば・・・。
と、考えているところです。

まだ思い始めたばかりなので内容は未定ですが、年明けにはお披露目で
きるようにしたいなぁ・・、しかし思ってばかりでも進まないので取り
あえずSEO対策を兼ねてプチリニューアルをしました。

20081116_01.jpg

表だっての変化はホームページの画像ですが、細かい所を全ページに渡
り行いました。ご覧頂く皆さんには判り辛いかも知れませんが、取りあ
えずご報告と言う所です。

大幅リニューアルの時にはその変化を楽しんで頂けると思いますので、
その時まで今暫くお待ちください。(なぁーんて、期待持たせてスイマ
セン。ポリポリ)
08年11月16日 | Category: 日記
Posted by: shimasekkei
08年11月15日

住宅消費税

今月号(11月号)の「新建築」に東京都立大学名誉教授の桐敷真次郎
教授の住宅消費税というエッセイを読んでいて思い出した事が有りまし
た。

エッセイでは諸外国の消費税が上げられ、生活に掛かる食料と住宅につ
いての消費税が日本のように一律な税率でない事が書かれていて、私は
実際に調べた訳では無いのでこの記事を鵜呑みにしての話ですが、
兎にも角にも現在の政治状況で行けば消費税が増税されて住宅も同じ率
になる気配なので大変である事は目に見えている訳です。

最近TVで政治家の口から物品税の話がちらほら出ていて、このエッセ
イと絡んで思い出した事は、消費税が導入される以前にはこの物品税が
高額商品に科せられていた時に、風呂のお湯を沸かす給湯器の号数で分
けられていました。

13号は無税16号は物品税が掛かるという物でした。消費税か?物品
税か?いずれにしても住宅に掛かる税の今後が気になる所だと、昔の事
を思い出しながら読んだエッセイでした。
08年11月15日 | Category: 雑感
Posted by: shimasekkei