07年12月19日
自筆証書遺言
1 普通方式による遺言には、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言
があります。それぞれ一長一短がありますが、今日は、自筆証書遺言につ
いて記載します。
2 自筆証書遺言は、遺言者が、その全文、日付及び氏名を自書し、これに
印を押すものです。
(1)自書でなければなりませんから、他人が代筆したり、パソコンなどで作
成された遺言は、自筆証書遺言としては無効となります。
(2)では、遺言者が他人の手助けを受けて自筆証書遺言をした場合は、ど
うでしょうか。
この場合、判例では、遺言者が自書能力を有し、筆記を容易にするた
めに他人の支えを借りただけであり、かつ、他人の意思が介入した形跡
がない場合に限り、自書の要件を充たすものとして有効とされています。
(3)また、氏名の自書とは、遺言者が何人であるかにつき疑いのない程度
の表示があれば足り、必ずしも氏名を併記する必要はないとされていま
す。
(4)さらに、「平成19年12月吉日」と記載されたものは、日付の確定ができ
ないため、日付の記載を欠くものとして無効となります。
(5)そして、押印は拇印でも差し支えないとされています。押印は、氏名とと
もに遺言者の同一性を明らかにするために必要なものであり、押す印に
は制限がないのです。
があります。それぞれ一長一短がありますが、今日は、自筆証書遺言につ
いて記載します。
2 自筆証書遺言は、遺言者が、その全文、日付及び氏名を自書し、これに
印を押すものです。
(1)自書でなければなりませんから、他人が代筆したり、パソコンなどで作
成された遺言は、自筆証書遺言としては無効となります。
(2)では、遺言者が他人の手助けを受けて自筆証書遺言をした場合は、ど
うでしょうか。
この場合、判例では、遺言者が自書能力を有し、筆記を容易にするた
めに他人の支えを借りただけであり、かつ、他人の意思が介入した形跡
がない場合に限り、自書の要件を充たすものとして有効とされています。
(3)また、氏名の自書とは、遺言者が何人であるかにつき疑いのない程度
の表示があれば足り、必ずしも氏名を併記する必要はないとされていま
す。
(4)さらに、「平成19年12月吉日」と記載されたものは、日付の確定ができ
ないため、日付の記載を欠くものとして無効となります。
(5)そして、押印は拇印でも差し支えないとされています。押印は、氏名とと
もに遺言者の同一性を明らかにするために必要なものであり、押す印に
は制限がないのです。