こんにちは。松田です。
明日からは4月です。
年度が変わり、
労働保険・社会保険の制度が
いろいろ変わります。

特に大きな変更は、
年金の「離婚分割」がはじまります。
離婚分割については、
新聞、ニュース等で、報じられていますので、
それ以外の、
意外と知られていない、
マニアックな4月からの変更事項をお話しします。

?健康保険料の上限下限が変更となります。
健康保険料の標準報酬等級の
上限と下限が、以下のように追加されます。
  下限 98,000円―→ 58,000円
  上限980,000円―→1,210,000円
 
 標準報酬月額が98,000円未満の人は、
4月からの保険料が安くなる可能性があります。

 
 標準報酬月額が980,000円以上の人は、
4月からの保険料が高くなる可能性があります。

※介護保険料は、今年度の変更はありません。

?傷病手当金、出産手当金の給付額が増えます。
私傷病により4日以上仕事を休んだとき、出産前(42日間)・出産後(56日間)に仕事を休んだとき、休んだ期間に応じて、「傷病手当金」、「出産手当金」が支給されます。

平成19年3月まで⇒
標準報酬月額の60%の金額が支給される。

平成19年4月から⇒
標準報酬月額の3分の2(約66.6%)の金額が支給される。

?任意継続被保険者の傷病手当金、出産手当金が廃止されます。 
健康保険の資格喪失の日の前日まで、
2ヶ月以上の被保険者期間がある人
が希望し、申請すれば、
「任意継続被保険者」となれます。
仕事をやめた後も
仕事をしていたときと同じく
健康保険の被保険者としての給付を
受けることができる制度です。

平成19年3月までは、
任意継続被保険者も「傷病手当金」と「出産手当金」を受給することができます。

平成19年4月からは、受給できなくなります。

ただし、平成19年3月までに受給している人は、
4月以降も、打ち切られることなく、受給できます。

?退職者の出産手当金が廃止されます。 
 退職した人でも、
資格喪失の日の前日まで
引き続き1年以上の被保険者期間があり、
 ・現在、「傷病手当金」を受けているまたは要件を満たしている場合⇒「傷病手当金」、
 ・退職後6ヶ月以内に出産した場合⇒
  「出産手当金」、「出産育児一時金」
が、支給されます。
 このうち、平成19年4月からは、
「出産手当金」が支給されなくなります。


?児童手当拠出金の負担額が増えます。
平成19年4月以降の児童手当拠出金の料率が
1000分の0.9から1000分の1.3
に変更
になります。

※児童手当拠出金
 全額、会社負担で、社会保険料と一緒に徴収されています。
 従業員の厚生年金の標準報酬月額に上記の料率をかけた金額を負担します。

?石綿(アスベスト)健康被害救済のための拠出金がはじまります。
石綿(アスベスト)による
健康被害者の救済費用にあてるために、
全事業主からの費用負担がはじまります。
具体的には、毎年の労働保険料の納付の際に、
労働保険料とあわせて
「一般拠出金」として納付します。

金額は、業種を問わず、
全従業員の4月から3月までの
給料の総額(確定賃金総額)の1000分の0.05です。

今年の労働保険の申告用紙に一般拠出金の欄が付け加えられます。