今や銀行はさまざまなサービスを展開し、熾烈な競争をしています。企業も銀行の活用についてそれらのサービスをご存じないことが非常に多い状況です。
 銀行からの信頼が厚ければ厚いほど、熱心な支店長がいる支店であれば、時には営業強力もしてくれます。多くの人脈もあり、それらの仲介も積極支援をしてくれます。
 自分の都合だけで銀行を見るのではなく、銀行の経営資源を活用させてもらう方向で、特に取引支店の支店長とのコミュニケーションを大切にしましょう。

5.銀行からの提案を聞いても、あくまで判断と実施は経営者が慎重にすべきです。
 多くの場合、説明が不十分なときに後日問題がおきて、損失が発生することもあります。銀行からの説明内容に対する判断を即座につけることは、不慣れなデリバティブ取引や私募債などは難しいものです。ゆっくり専門家に相談されて、慎重に判断したほうがいいでしょう。
 また、たとえ相手が銀行でも、言うべきときは遠慮せず自分の考えを説明すべきです。出来ることと出来ないことを明確にしていきましょう。

6.ほかにも、こんなことには気をつけましょう。
 1)担当者が頻繁に変わりやすいのと、突然変わるので、引継ぎは確実にしてもらうように、常日頃から言っておきましょう。
 2)金利は、銀行との力関係次第で、交渉方法を変えながら進めましょう。
 (例えば、競争入札方式などですが、金利以外の側面にも留意が必要)
 3)公的融資制度はその種類が想像以上にありますので、多くの窓口で相談しましょう。(まずは、国民金融公庫や商工会、並びに商工会議所へ)
 4)必要のない借入は、営業上のメリットをお願いできそうならば、広告宣伝と思って検討する視点も持ちましょう。
 5)担保は定期的に不動産評価と借入残高と見比べて、過剰設定になっていないかどうかを検討しましょう。特に、事業承継を控えている会社は必須課題です。

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なかのひと
07年05月21日 | Category: General
Posted by: pronet
 平成18年4月1日開始事業年度から、役員報酬の決定と期中による変更、並びに極度に一部の役員に権限や持ち株割合等が集中している中小同族会社に対する税務上の取り扱いが改正になって、いよいよ本年3月決算の法人から改正後の厳しい判断の基に申告をしなければならなくなりました。
 ちなみに、制度の概要は次の通りです。

1-A.平成18年度改正の役員給与損金算入の取扱い
 法人がその役員に対して支給する給与(退職所得等を除きます)の内、損金に算入される範囲は、図表1に掲げる給与とされました。



1-B.平成19年度で行われる役員給与の取扱整備の内容
 1)定期同額給与について、職制上の地位の変更等により改定がされた定期給与についても定期同額給として取扱うことが明確化されます。
 2)事前確定届出給与について、その届出期限を役員給与に係る定めに関する決議をする株主総会等の日から1ヶ月を経過する日(その日が職務の執行を開始する日の属する会計期間開始の日から4ヶ月を経過する日後である場合には、当該4ヶ月を経過する日)とするほか、同族会社以外の法人が定期給与を受けていない役員に対して支給する給与についての届出は不要とされます。


2-A.平成18年特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入制度
 特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入制度は、特殊支配同族会社に該当する法人が、業務主宰役員に対して支給する給与の額(以下、業務主宰役員給与額といいます)のうち、給与所得控除額に相当する部分の金額は損金の額に算入しないというものです。(図表2)





2-B.平成18年度特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入制度の追加
 特殊支配同族会社の次の1)2)の事業年度については、この規定は適用されません。
 1)その事業年度開始の日前3年以内に開始した各事業年度(基準期間)の所得金額又は欠損金額及び業務主宰役員給与額などを基礎として計算した金額の平均額(以下、基準所得金額といいます)が年800万円以下である事業年度
 2)基準所得金額が年800万円超かつ3,000万円以下であり、かつ、基準所得金額に占めるその業務主宰役員に対して支給する基準期間の給与の平均額の割合が50%以下である事業年度
 注 新設法人などで、基準期間が無い特殊支配同族会社については、その事業年度の所得金額又は欠損金額及び業務主宰役員給与額などを基礎として計算した金額(以下、当年度基準所得金額といいます)により、上記1)及び2)と同様に判定します。

2-C.平成19年度特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入制度の改定
 特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入制度について、適用除外基準である基準所得金額が1,600万円(現行800万円)に引き上げられます。
 この改正は、平成19年4月1日以後に開始する事業年度の法人税から適用されます。
(出典:「平成19年度 税制改正の改正点早わかり」速報版 山下勝弘著)

 これらの税制改正に対応する場合に、次のような視点を改めて考え直す必要があるのではないでしょうか?
 従来から、中小同族会社において役員報酬を決定する場合に、小規模企業であればあるほど、事前の予想収支を考えて、利益が若干出るぐらいに役員報酬を決定し、それらの役員報酬の金額が仕事の内容や常勤非常勤の別などをもとに検討して、税務上問題が無いようであれば支給してきた歴史がそれぞれの法人にあるようです。
 したがって、業績が予想通りにいかない場合には、期中で役員報酬を引き下げ、業況がよければ非常勤を常勤に変更するなどして、合法的に認められる範囲で役員報酬の総額を見直していた法人も多いと思います。
 これらは、内容によっては役員報酬の金額操作によって利益操作をしているとも見られかねません。また、業務主宰役員の給与所得控除額の課税所得加算の改正も、実質的には個人経営に類似した法人経営であって、法人成り後の節税効果を狙うことに課税の公平を行う為の改正であったと思います。

 いかに同族会社であっても、役員は法人から委任を請けてその仕事に応じて報酬を得るのであるし、利益を上げると税金が増えることに対する役員の心配は理解できますが、もっと前向きに経営を追求され、一定額以上の利益を上げて、健全経営を目指すことのほうが、役員のやりがいにつながるものと思います。

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なかのひと
07年05月17日 | Category: General
Posted by: pronet
 事業承継に悩む中小企業の中で、果たしてどれだけの企業が現状を正確に把握して、効果的な対策を実施されているのでしょうか?

 当社にも金融機関などを通してご相談に来られますが(既に顧問契約のあるお客様については、決算時点で対応しています。)、ほとんどの会社が中途半端な自社株の生前贈与程度で終わっているのが実状です。
 
 事業承継対策は、会社の存続やご家族の相続問題を含めて総合的に、且つ段階的に実施してこそ、安心感を得られる問題です。最近では銀行や建設会社なども積極的にご提案をされているようですが、専門的知識と実際の事業承継や相続に関った経験の裏づけを持って対策をすることとは本質的に内容が違います。また、同じ税理士でも指導実績の回数や複雑な事案への対応経験などの違いによって、その成果は大きく変わってきます。

 事業承継は、経営の承継と財産の承継の二大テーマを視野に入れて対策を考えることが必要です。さらに、後継者の資質、後継者の支援体制や家族の理解などを総合的に検討して、スムーズな経営の承継を行うことが重要です。もし、後継者がいない場合には最近注目されている中小企業のM&Aを実行するなどして、創業者利潤を得られる事業譲渡を行う方向も検討する価値があります。自社株対策や相続対策などは、このような基本的問題が整理されていく過程で、より効果的な方法が生まれてくるものなのです。

 当社でも事業承継対策をキーワードにして、自社株対策、相続対策(遺産分割対策、納税資金対策、節税対策)、不動産の有効活用、M&Aコンサルティング、後継者育成、経営コンサルティング等をプロネットグループの「ワンストップソリューション」で積極的に対応しています。

 事業承継に関する問題を先送りにしないためにも、ご家族(あるいはご夫婦)でお話し合いをなさって、早めに着手なさることが、一番の安心感を得られるものと思います。

文責  井上 昭二


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なかのひと
07年05月14日 | Category: General
Posted by: pronet
 営業でお会いする経営者からお聞きする話で意外に多いのは、「税金の計算はどの税理士さんに頼んでも同じでしょ。」と言うことです。

 しかしながら、現実は違います。
 合法的な節税対策は、どの企業にも認められている権利なのです。

【ポイント】 
関与税理士が会社の現状を十分に検討して、あらゆる角度から節税 対策を見つけて提案し、実行する意思があるかないかで実際の納税額に大きな開きが発生します。 

 当然のことながら、疑いをもたれる脱税を行ってはいけませんが、税法の条文や通達を解して認められている処理方法の適合性を、普段から専門家として研究している姿勢が全てを決定するものです。

 税法は、世の中の実状に照らして、その時代を反映して決められている要素がたくさんあります。企業も、時代の要請や今の経営環境に影響を受けて成り立っています。

 したがって、節税対策もその時々の旬な手法を活用できる余地が数多くありますので、指導意欲の高い関与税理士さんを顧問になさることをお勧めいたします。

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なかのひと
07年05月10日 | Category: General
Posted by: pronet
 3月決算の繁忙期にあたり、法人の決算内容を分析すると、約3分の2の法人が実質的には業績不振に喘いでいると言えます。(欠損法人に経常利益が50万円以下の法人を含む。)

 このような状況から抜け出る為にも、毎期継続して経営計画を作成し、各年度においてなすべき課題を真剣に追いかける経営努力が求められます。

 そこで、業績が順調な優良法人の実状を参考に経営計画の検討項目をご案内いたします。

(1)現在のお客様がなぜ、自分の会社を選ばれたのか?
を調べて整理すると、その内容そのものが会社の強みであり特徴であるわけですから、更にその特徴を伸ばしてお客様に積極的にアピールしていくことが、即効で売上を増大させることにつながります。いくら会社の弱みや問題ばかりを改善しても、強みを強調することに比べたら営業効果は低いと言えます。(全産業共通)

(2)お客様第一は、どんなお客様を対象にしているか
を絞り込まなければ明確になりません。中小企業の場合であれば資金や人材等の経営資源が少ないわけですから、なおさらのことです。

(3)お客様第一の何を第一に考えるかが重要です。
売上が上がらないのは、会社の都合でお客様のウォンツを認識しているか、ウォンツがわかっていても行動が伴っていない場合です。あくまでお客様の視点で、会社が営業努力することが必要です。お客様は、商品そのものが欲しいのではなく、その商品を購入することによって得られる安心感や満足感を強く意識したいのだと思います。

(4)商品力に関する検討が十分でなければ、同業他社の営業競争に勝つことは出来ません。
商品は、(お客様のウォンツ)+(商品購入のメリット)+(同業他社との差別化)を明確に出来るように提案していくことが必要です。

(5)営業任せの営業管理では、売上は上がりません。
お客様が描いている会社のイメージと我が社が知って欲しい会社の姿を一致させる意味でも、経営者がリードしてお客様との関係を強化していくことが必要です。この場合、新規顧客開拓ばかりに目がいきがちですが、既存顧客や休眠顧客のほうが我が社のことをよくご存知なのですから、見落とさないように強固な関係を構築しましょう。

  抜群の業績を出している中小企業はそれなりの経営努力をされています。
  その気になれば、どなたでも業績改善が可能です。大切なのは、過去からの手法や固定観念に縛られないことです。お客様の期待に応えていきましょう。

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なかのひと
07年05月09日 | Category: General
Posted by: pronet
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