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 医療機関の資金調達方法は、従来の金融機関から借入をするというだけでなく、診療報酬債権・不動産の流動化、SPC(特別目的会社)の活用など多様化しています。ここでは、診療報酬債権を利用した資金調達を紹介します。

(1)診療報酬債権の証券化
仕組みとしましては、?医療機関が診療報酬債権をSPCへ譲渡?SPCは投資家へ証券として売却?医療機関はSPCから債権買取代金を受け取る?SPCは支払基金から診療報酬を受け取る・・・簡単に言うと、「診療報酬債権を譲渡して現金化する」ということです。最大のメリットは、診療報酬の請求から入金までの2ヵ月を待たずに現金化できることにあります。診療報酬債権は基金からの支払いですので貸倒れのリスクが極めて低いことから金融機関だけでなくリース会社・保険会社等も注目されています。

(2)診療報酬債権を担保とする融資
金融機関が融資する引き換えに診療報酬債権を譲渡担保として預かるものです。この場合も(1)と同様に診療報酬は医療機関に直接支払われません。まず金融機関に支払われ、その後利息部分を差し引いた残額を金融機関が医療機関へ支払うことになります。

 上記の(1)(2)の一番の目的は、あくまでも債権回収期間短縮によるキュッシュフローの改善であると言え、一時的な資金調達方法にすぎず、多額の資金調達には向きません。また証券化を停止した場合、診療報酬債権の譲渡を停止した場合には、資金ショートを起こす恐れをありますので利用する際には十分な注意が必要になります。

文責:医業部


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なかのひと
09年11月30日 | Category: General
Posted by: pronet
 国(国税局、税務署)が差し押さえた財産を入札で売却する制度を『公売』といい、原則としてだれでも参加できることになっています。

 国税庁HPの『公売情報』をクリックすると、不動産・動産などの情報(平成21年11月16日現在958件の情報が記載されています)を見ることができます。

 そこには、某○○銀行株券なども記載されています。(個人的には、公売しないでさっさと売却してしまえばよいのに・・・などと思ってしまうのですが)

 国税庁(財務省)は『物納』財産、地方公共団体(県税事務所など)は『差し押さえ』財産が多いようにおもわれます。

 相続税は『金銭一括納付』が原則で申告期限までに現金で納税しなければなりません。しかしながら、相続財産のほとんどが不動産等で売却しなければ納付に充てることができない場合には、例外として相続財産で納付することができます。それが『物納』という制度なのです。相続税だけに認められている制度のため、贈与税では『物納』という制度はありませんので勘違いされないようにしてください。

 相続税を不動産などの財産で納めるには、それなりの準備や手間がかかるのも事実です。物納を申請しても、却下されることもありますし、また、物納を申請するためには事前に境界確定を行う必要もあることから、相続税の申告期限に間に合うのかという問題も生じます。

 ですから、金銭で相続税を納付することができない方は、物納という選択肢も見据えて準備することが大切といえるでしょう。

 県税事務所などの『差し押さえ』は、動産が多いようです。先日は、ドラマ化されたマンガ何十冊が、公売に出されていました。『換金化できそうなものをとにかく差し押さえるのが現状』という話も聞いたことがあります。たしかに、YAHOO官公庁オークションを見てみると、任天堂Wiiなどが載っています。定価よりははるかに安いですが・・・。

 この不況下では、さらに公売になる不動産・動産物件はふえてくるのではないかと思います。思わぬ掘り出し物にであえるかもしれませんし、相手が官公庁ということで商品も安心して購入できるとおもいますが、公売情報はあまり増えて欲しくないと願う今日この頃です。

 ご興味がある方は、国税庁HP、YAHOOの官公庁オークションをご覧下さい。
国税庁HP http://www.koubai.nta.go.jp/auctionx/public/hp001.php
官公庁オークション http://koubai.auctions.yahoo.co.jp/

文責:資産税部


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なかのひと
09年11月24日 | Category: General
Posted by: pronet
以前に不況期を乗り切るためには「目標管理」を徹底することが重要だという事を記載しましたが、「目標管理」を行う上で上司の立場として、管理する相手を知り、相手の癖や問題点を把握しておくことも重要なポイントの一つです。
よく、名選手は名監督になれないと言われますが、できる人から見れば当たり前の事でも、あなたの部下が必ずできるとは限りません。当たり前の事ですが、自分が出来ることと部下ができることとは違うのです。

管理する相手を知るということは同じ目線に立ち共に問題に取り組むことが必要で、一昔前みたいなワンマン経営では部下はついてこないでしょう。対話型の企業経営こそが今後不況期の経営に必要不可欠になってくると思います。
また、目標管理を行う上で理解しておくべきことに、人は寂しがりやで、自分に甘く、都合の悪い事はすぐに忘れるということがあります。
良いにせよ悪いにせよ関わってやることで寂しさはなくすことができます(協調)。厳しく叱ることで甘さは正されます(コーチング)。都合の悪い事を忘れないためには「期限」を決める事(プラン)が重要です。
部下に指示する業務でも、「期限」を明確にしてやることで部下もプランを立てやすいと思います。また指示した立場としても管理しやすくなります。出来る人は、いちいち「期限」を決めなくてもできるのではと思ってしまいますが、自分ができることと部下ができることは違うということです。「目標達成」の為には、「期限」にて管理することが重要です。

「目標管理」する中で他に重要視されることが「我慢」です。なぜ「我慢」が必要か。先ほどから述べているように、あなたが簡単にできることでも部下にとっては、やり方すらわからない事があるかもしれないからです。価値観や考え方、性格等が違いますので当然、出来ること出来ない事があります。そんな時こそ「我慢」が必要なのです。
「我慢」して待つことで、部下は努力し何とか結果をだそうと頑張るでしょう。その努力した力こそが企業経営の戦力となるのです。(人材戦力化)
後にそのひとつひとつの力の積み重ねこそが、業績向上のきっかけなってくるのではないでしょうか。


まずは、相手(部下)をよく理解することから始める事が重要です。相手を知った上でそれぞれにあった方向性を明確にしてやる事です。その前の段階として自分が出来ることと部下ができる事とは違うという認識からスタートする事が大切なことだと思います。

文責:経理サポート部


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なかのひと
09年11月17日 | Category: General
Posted by: pronet
 現政権の政策についてコメントするのは、このブログの趣旨に反するのですが、あえて経済対策面からの、民主党への応援という意味で書かせて頂きます。

国の予算の使い方は、
(1)役人へ=公共投資
(2)個人へ=配給的なもの
(3)法人へ=法人減税等
に分類できます。

上記(1)の「役人へ=公共投資」へ予算を使うと、一定の需要喚起の効果がありますが、投資の採算の悪い投資が多いために、財政赤字がますます膨らむという負の面があります。誤解を恐れずに言えば、九州地域や首都圏近郊にこの5年以内に供用開始した空港の採算が取れるとは、とても思えません。
 次に(2)の「個人へ=配給的なもの」へ予算を使うと、受け取った個人は、その資金を「貯蓄」または「住宅等の借入の返済」に回すため、「消費=需要」喚起の効果は限られます。
 (3)の「法人へ=法人減税等」へ予算を使うと、法人は、その資金を「新規投資」または「借入の返済」に回します。法人の借入の返済は、個人の場合と効果が異なります。借入返済資金が捻出できれば、法人は存続が可能になり、それにより、「雇用も確保」されることになります。

 上記を踏まえ、民主党のマニフェストを見ると、
1.税金の無駄使い廃止
  上記(1)を廃止するものです。
2.子育て、教育
  まさに、(2)そのものです。
3.年金、医療
  これも(2)の政策です。
4.地域主権
  農業の戸別所得補償制度は(2)であり、高速道路無料化は(2)、(3)の政策です。
5.雇用、経済
  中小企業の法人税率11%へは(3)ですが、2011年から導入という方向のようです。その他、求職者支援制度月10万円も(2)の政策です。

つまり、(2)の「個人へ=配給的なもの」がその柱になっています。
現在、「(1)以外へ」という方向に予算が向かうことになったのは、民主党が政権を取った功労だと思います。ただ、経済的に見ると、今必要なのは、「雇用=個人の働く場」であり、「需要=個人消費または新規投資」です。
そのために必要なのは、(3)を行って、雇用を確保し、個人の所得を増やした上で、不足部分を(2)で補うという政策だと思います。今は、マニフェストを履行するために(2)の政策に配慮が必要かと思いますが、経済情勢も見極めながら(3)へ政策のカジを取ることによって、景気回復を図ることが可能になるのではないでしょうか。

なお、本ブログは、弊社の意見ではなく、筆者の個人的意見であることを申し添えます。

 文責:事業承継部


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なかのひと
09年11月12日 | Category: General
Posted by: pronet
 消費税は、商品等の売上げやサービスの提供等により預かった消費税から商品の仕入れ等により支払った消費税を控除し、更に売上げ対価の返還や貸倒れに係る消費税を控除した残額を国に納付し又は還付をうけますが、これらの消費税額を控除するためには、それぞれに規定する要件を満たさなければなりません。
 そこで今回は、特に重要な仕入れに係る消費税額の控除を受けるための要件について説明します。
 
(1)書類の保存要件
仕入れに係る消費税額の控除の規定は、事業者がその課税期間の課税仕入れ等の税額の控除に係る帳簿及び請求書等(課税仕入れに係る支払対価の額の合計額が過少である場合その他一定の場合におけるその課税仕入れ等の税額については帳簿)を保存しない場合には、その保存がない課税仕入れ等の税額については、適用しない。ただし、災害その他やむを得ない事情により、保存をすることができなかったことを事業者において証明した場合は、この限りでない。(消費税法第30条7項)と規定されており、更にこれらの書類は、その帳簿については閉鎖の日、その請求書等については受領した日の属する課税期間の末日の翌日から2月を経過した日から7年間、納税地又は事務所等の所在地に保存しなければなりません。(消費税法施行令49条1項)

(2)帳簿の記載事項
また、上記の帳簿は何か書いてあれば何でもよい!という訳でなく、課税仕入れに係るものである場合には「課税仕入れの相手先の氏名又は名称」「課税仕入れを行った年月日」「課税仕入れに係る資産又は役務の内容」「課税仕入れに係る対価の額」が記載されているもの。保税地域からの引取りに係る課税貨物に係るものである場合には「課税貨物を保税地域から引き取った年月日(一般申告貨物の場合)」「課税貨物の内容」「課税貨物の引取りに係る消費税及び地方消費税額又はその合計額」が記載されているものでなければなりません。(消費税法第30条8項)

 文責:北九州支店


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なかのひと
09年11月09日 | Category: General
Posted by: pronet
○「第三の柱(市場規律)」
 バーゼル?においては、開示の充実を通じて市場規律の実効性を高めることとされ、自己資本比率とその内訳、各リスクのリスク量とその計算手法等についての情報開示が求められています。

さて、特に企業経営に関係する柱は、第一の柱の「最低所要自己資本比率」です。

一般的に自己資本比率とは、総資産(分母)に占める自己資本(分子)の比率なのですが

このパーゼル?の場合

 この自己資本比率が国内業務だけの金融機関(国内基準行)は4%以上、海外拠点でも業務を行なう金融機関(国際統一基準行)は8%以上という取り決めがあり、未満であると公的資金が入ったり、国有化されたりして自由に銀行経営が出来なくなります。

分母の総資産の中に運用している資産等、つまり、皆さんの会社に貸付している債権が入ってきます。

第一の柱は、分母の算定方法を変更しており、各種のリスクに備えた数値を元に計算されるようになっております。

各企業に対する貸付債権を信用リスクごとに評価して、分母とするわけで、言い換えると企業の信用度合いによりランク付けする事を指します。これを債務者区分と言います。

「債務者区分」とは、債務者の財務状況、資金繰り、収益力等により、返済の能力を判定して、その状況等により債務者を正常先、 要注意先、破綻懸念先、実質破綻先及び破綻先に区分することをいう。金融庁 「金融検査マニュアル」より

この債務者区分ごとに、各銀行独自のリスク・ウェイトにより評価しますが、特筆すべきところは、要注意先以下の延滞債権に関するリスクウェイトが「100%」超えている点です。つまり、リスク・ウェイトが150%であれば、要注意先の延滞債権1億円は、自己資本比率算定時の分母に参入するときに1億円×150%となり、分母が増えて結果比率が下がる訳です。
延滞債権を金融機関が保有すればするほど、自己資本比率が下がり、企業経営がしにくくなるので、分母(リスク・ウェイト100%以下のもの)を増やさないように行動することが、すなわち、金融機関の融資選別(貸し渋り)であり、融資回収(貸し剥がし)なのです。

 金融庁は、金融機関の行過ぎた融資選別、融資回収を緩和させるため、平成15年3月公開、平成20年11月「金融検査マニュアル別冊・中小企業融資編」を改訂公開して、金融機関が中小企業に債務者区分を行う際のポイント具体的に示しています。

この改訂は金融機関が、?継続的な企業訪問等を通じて企業の技術力・販売力や経営者の資質といった定性的な情報を含む経営実態の十分な把握と債権管理に努めているか。?きめ細かな経営相談、経営指導等を通じて積極的に企業・事業再生に取り組んでいるか。といった、いわば金融機関による「債務者への働きかけ」の度合いを重視し、債務者区分の判断等においてもこの点を十分勘案することとしています。

次回、抜粋に続きます。

 文責:法人ソリューション部


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なかのひと
09年11月02日 | Category: General
Posted by: pronet